知恵

2013年6月8日

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知恵

それも生きていく上での知恵というものを知らされた。

中村哲医師の報告書ペシャワール会報NO115から引用する。

 

以下・・・・・・

「護岸」と言っても、壁を高くすれば済むことではありません。人の安全を確保することです。万一浸水があっても、最低限の犠牲で済むよう、努力が払われました。先ずは危険な場所を遊水地として耕作だけを許し、人が済まぬことです。

強力な護岸と言えども過信せぬことを徹底しました。

技術的には、洪水の抜け道を大きく取って堰上がりを最低限に抑え、予想を超える水位に対しては力ずくで守らず、越流を許すことです。

洪水侵入部に長さ200mにわたり、堤防というよりは長い小山を築き、河の表法(のり)にヤナギ、裏法にユーカリの樹林帯を厚く造成します。

何れも根が深くて水になじみ、激流でもさらわれることがありません。万一洪水が来ても、流水が林をくぐる間に速度が落ち、破壊力を減らすことができます。

自然への畏敬忘れず

この手法は、古くから九州でも治水に広く用いられてきました。ガンベリ砂漠を襲う洪水対策でPMSが採用、見事な有効性を確認しています。

自然を制御できると思うのは錯覚であり、破局への道です。ただ与えられた恩恵に浴すべく、人の分限を見極めることです。最近の日本の世相を見るにつけ、ますます自然から遠ざかっているように思えてなりません。・・・

先人たちが営々と汗で築いた国土への愛情、そこに息づく多様な生命との共生です。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・引用はここまで

この報告書を読んで、すぐに宮脇昭さんが提唱されている「いのちの森」づくりの共通点を知った。宮脇さんは世界で4000万本の木を植えてきた植物学者であり実践者だが、東日本大震災を経て、列島の海岸線を「いのちの森」でつなぐ活動を展開されてる。

その手法が震災瓦礫を埋めて小山を築き、そこに土地本来の木で森をつくることなのだ。震災瓦礫は地球資源であるとの視点が凄い。その資源を焼却するのではなく、埋め立てて森の土台にするのだ。東日本の海岸線400kmに森の堤防を創り上げるというもので、最終的には3800kmの日本列島全体の海岸線に拡げる壮大な計画になっている。