データ

2013年8月29日

データ

中村哲医師のアフガンでの活動報告を聞く機会があった。砂漠化が進行する現地では、本来豊な穀倉地であった村々が大干ばつによって食糧危機に陥った。食糧の自給が出来なくなったのだ。その数500万人。中村先生と現地の人々によって用水路が建設され、農業が復興し、食糧危機から解放された人は60万人になる。全体からは未だ不足だが、60万人の食糧生産が出来るようになった。
先日、大牟田でスピーチをする機会を得たが、同市の人口が13万人だった。実に大牟田市の5倍の人口の食糧を支える量なのだ。

我が国の食糧廃棄は一体どの位あるのだろうか?
そのデータが政府広報に掲載されている。食糧ロスは年間400万~800万トン。
数字には幅があるが相当な量である。国際機関によって支援される食糧が390万トン。400万トンあれば、国際機関で扱う量を日本一国で賄う事ができるのだ。

日本の食糧自給率は39%で61%が輸入に頼っている。大半を輸入に頼っている食糧を、400万トン以上も廃棄するということは、大きな矛盾ではないか。それは大きな無駄使いではないか。

この構図は他の分野にも見られる。耕作放棄地が増え続けているのだが、米を作らない農家に補助金を出している。耕作を奨励するのに税金を投入するのではない。

林業も同様に資源放棄だ。日本は国土に占める森林の割合は、世界でも有数の森林大国だという。しかし、木材は輸入に頼っている。その結果、山が荒れている。大名は治山治水技術を磨き、駆使して守ってきた。それが国を治めることだったからだ。その技術が放棄されて今では、山崩れ、河の土手崩れがいたるところで発生する。

買う事に慣れきった我々が、自分達で生み出している危機である。
日本の財政が弱体化しているのも、大きな要因はこのことにあるのではないだろうか。