経営が変化してきた

2012年5月15日

「日本で一番大切にしたい会社」などの著書を出版された坂本光司教授によって、中小企業のあるべき姿が取り上げられるようになった。坂本教授の功績は40年にわたって6000社の取材から検証されたもので説得力がある。私のような並みのコンサルタントでは足元にも及ばない。

先日、似たようなタイトルの本を手にした。「ニッポンを幸せにする会社」。
このような視点の本が増えてきたのは、経営に大きな変化が起きている証拠だ。

著者は医師で4億の赤字を抱える病院を立て直し20億の貯金を作った鎌田實さん。著書を手にしたのはこれが初めだが、その内容には正直参った。ドクターというよりも経営者の視点と世界の流れを見通した独自の考え方が広くて深くて、しかも分かり易い。

震災の被災者の姿を見て次のように書かれている。
・・・働き出すと希望も見えてくるし、元気が出てくるのだ。失業手当や生活保護で守るよりも、仕事をつくりだし、仕事を見つけ、仕事に就いてもらうことが何よりも生活と心のサポートになっていくはずだ。・・・・・・・・

坂本教授との違いは、取材先が中小企業も上場企業も取り上げられていることで、その共通点は「あたたかい資本主義」を実現している会社だ。
「あたたかい資本主義」は鎌田ドクターが提唱する世界で私は初めて知った。
しかし日本人が本来、目指していた世界ではないだろうか。

以下のように書かれている。
・・・・企業はモンスターではない。一人一人血が通っている人間の集合体なのだ。企業は強くなければ生き抜けない。だけど、企業は社員や顧客を幸せにしなければ存在している意味がなくなる。

今月の経営研究会では、この本を読み込んできてもらう事にした。
どのような感想が聞けるか楽しみである。

私自身はこの本で紹介されている「ヨーガン レール」の経営スタイルが好きだ。自然体で独自の世界を持っている服飾メーカーだ。