業績が悪い共通点

2013年1月19日

サービスの達人・ベルテンポの高萩さんのメールを掲載しました。

業績が悪い業界の共通点が見えてきます。それは身近にある課題を解決しないか避けて通ることです。

本当にデフレが問題なのでしょうか。少子高齢化が問題なのでしょうか。

(ここから高萩さんのメールを引用します。)

●タクシーの未来

偶然だと思うのですが、ここ数日、タクシー会社の方とやりとりさせて頂くことがあったので、タクシーについて書いてみます。 

・タクシー大好き

私、個人的にはタクシーが大好きです。

・ドアツードアである

・待つことなくすぐに乗れる

・プライバシーが保てる

・移動の時間に休める

・(渋滞がなければ)早い

 

タクシーが高い乗り物かどうかは意見が分かれるところですが、

費用対効果的には決して高くないと私は考えます。

 

そんなタクシーですが客離れが止まらない、法人の経費削減で苦しいという話を耳にします。

「これからの時代、 タクシーが生き残るには?」

ここ最近、多くの業界関係者の方から立て続けに意見を求められたのですが、

そんな大上段に構えなくても、「人々がタクシーに乗らない理由」は明確です。

 

たとえば、当社のお客様(お体に障害がある方)が「できるだけタクシーに乗りたくない」理由としてあげられるのが、

・車椅子だと、いまだに平気で乗車拒否

(私も何度も経験しています)

・止まってくれても、降りても来ない

(車椅子を自力ではトランクに入れられない)

・障害者割引をお願いすると露骨に嫌な顔をする

・運転が荒い

・意図的に遠回りされた

(私も先日経験しました、まだこんなドライバーがいるんだと)

 

先日も東京駅からお客様がタクシーで帰りたいとおっしゃられたので、あるタクシー会社に予約の電話を入れ、「車椅子なので安心して乗りたいから 黒タクを配車して欲しい」とお願いしたら、

 

「東京駅なら当社のタクシーがいくらでも いると思いますので直接どうぞ」と言われました。

確かにそれはそうなので、乗り場に行き、某社の黒いタクシーをみつけ(サービスが比較的上質と思われるので)「すみません、車椅子を乗せたいのですが」と尋ねると、思いっきり嫌な顔をして、「前から順に乗って」と言われました。

 

あれだけ感情豊かに嫌な顔をできる=客を選べるのも凄いなあと思いましたが、この運転手さん、1万円近い売上を「車椅子嫌い」で逃してしまいました。

近距離と思ったのでしょうか。

 

●私がタクシーに望むこと

障害の有無とは関係ありませんが、私がタクシーに望むことは、

・安心して乗れる「運転技術」

加速、減速、車線変更、停止位置

・車の清潔感

・ドライバーさんの清潔感

・声のトーン、声の大きさ

・案内の正確さ

・道路等の知識

逆に、今まで嫌な想いをしたこととして、

 

・しゃべり過ぎ

・知らなさ過ぎ

・臭い(体臭、タバコ)

・服装がだらしない

 

無精髭とよれよれのシャツは本当にご遠慮頂きたいです。出庫時に服装チェックはしないのでしょうか。

 

●タクシー会社さんへの提言 

東京ではあまり意味のない「A」「 AA」マークに替わり、(恐らく無理だと思いますが) 

ドライバーさん個人の評価をきちんとして、頑張るドライバーさんにしっかりとインセンティブが働くしくみを作るべきです。

ソウルなどに「優良ドライバーだけが入れるタクシー乗り場」がありますが、私は「アリ」だと思います。

特に女性は「おっかない」思いをしたら、タクシーそのものが嫌いになります。

当社のお客様も「タクシーは高いから乗らない」のではなく

「嫌な想いをしたから2度と乗らない」とおっしゃる方が多いです。

これは不景気や価格設定以前の問題です。

「21世紀のあるべき姿」を模索するより前に、経営者の判断で出来ることです。

 

●夢の提言

タクシーは全国ほぼ同じ形をしています。

クラウンコンフォートというのでしょうか。セダンタイプの4人乗車型。

昭和の時代からタクシーの「基本形」は変わらずですが、そろそろ「発想の転換」をしても良いのではないでしょうか。

トランクは多くの場合、プロパンのタンクが幅をしめていて、大きな荷物や大型ベビーバギー、車椅子などが乗らないことも多いです。複数のスーツケースはまず無理。

 

先日、イギリスを訪れた際、いわゆる「ロンドンタクシー」に乗りましたが、

・屋根が高い(快適)

・後部に5人まで乗車できる

(うち3人はジャンプシート)

・ジャンプシートを跳ね上げると

足元がとても広くなり大きな荷物が置ける

・助手席は荷物置き場になっている

 

そして、驚いたことにロンドンタクシーは屋根が高く、ドアの間口が広いので、スロープをかけて、車椅子のまま後部座席に入れるのです!

これぞ、ユニバーサルタクシー。

 

私は「車の形状」をゼロから設計しなおして、今、タクシーに求められている

「あるべきスタイル」を検討しても良いのではないかと考えています。

ヤマト運輸は、トヨタと共同で、ドライバーが作業しやすいトラックを開発しました。

凄いことです。

同じように「次世代型」タクシーをメーカーとタクシー会社で共同設計してはどうでしょうか?

 

・高齢化による、お足元の悪いお客様の激増

・車椅子や杖の利用客が安心して乗れる車

・ベビーカーの大型化

・スーツケースなどへの対応

・お客様の乗車定員4名→5名で利用機会増

10年後、日本のタクシーがまったく新しいスタイルの「市民密着型」サービスに進化していることを心から願っています。

今日は私の妄想メールレターになってしまいました。

おつきあい頂きましてありがとうございました。

(引用はここまで)

サービスの達人は問題の核心を見事につかむものですね。構造不況と呼ばれる業界の特徴は、お客の声を聴かない、または無視する。聞いても改革の努力を避ける。だからこそお客がいなくなるのでしょう。

サービスの達人は商品開発の視点も高いレベルにありますが、何かに的を絞ると、sの能力は他のことも自由に発想できるのでしょう。