黒字企業が減り続けている

2013年1月26日

昭和26年以来、60年間、黒字企業が減り続けている。  

 

国税庁の統計がある。企業団体の新聞が取り上げたものだ。

昭和26年は法人企業全体の82%が黒字だ。それが毎年黒字企業の比率が減少し、反対に赤字企業が増え続け、75%を占めるようになった。納税している企業は、法人の25%、4分の1しかないのだ。60年かかって逆転した。

 

この20年、企業の利益が減り続けていることは、TKCの分析資料からも分かっていたが、実は60年間にも及ぶことを知って正直驚いた。

 

昭和26年は、終戦後の混乱が尾を引いている時代で、各種の統計もようやくそろい始めた頃だろう。私が小学校に入学した時で、住宅が不足して小さな家に親戚を頼って二家族、三家族が住んでいた。小学校も午前と午後に分けて二クラスの授業があった。

 

その時の法人企業数は17万社。ソニーが創業5年目だ。

以来、日本は戦後の復興期で様々な分野で生産活動が勃興し、高度成長期に入り、オリンピックが開催され、新幹線が走り、全国の開発に沸き立った。やがてオイルショックで物不足が社会を混乱させたり、バブル経済に突入して、リゾート施設やゴルフ場開発に沸き立ち、米国のビルを日本が買いあさった。バブル崩壊から金融の混乱、銀行の破たんなど想像もしなかったことが起きた。失われた20年と言いう言葉が生まれ、デフレ不況と言われ続けてきた。

今、40代の働き盛り世代は社会人になって以来ずっと好景気を知らない。

 

社会の発展成長につれて経済活動も活発になり、多くの世界企業も生まれた。

だから経済面でいえば黒字企業が大量に生まれたはずだが、実際は好景気の時代も黒字企業は減り続け、赤字企業が増え続けたのだ。高度成長期もバブル期もそうなのだ。

 

法人企業は現在270万社だ。昭和26年の17万社から16倍になった。素晴らしい増え方だ。

だがこの間、赤字企業が増え続けた。少数の黒字企業と多くの赤字企業があるのだ。しかもその赤字企業は増え続けているのだ。 

高度成長期には建設業や土木が主役だった。物流もそうだろう。インフラに関する分野が活躍し、大きな成果を上げた。電力需要のためにダム建設が必要になった。

製鉄会社が活躍し、自動車産業が成長し、航空会社が生まれた。いずれも大きな設備と組織が必要だった。 

やがて住宅の量産化が多くの住宅会社を産み出し、小売業が企業化された。その後、更に周辺のビジネスが生まれ、サービス産業が増えて行った。 

時代の変化と共に産業構造も変わっていった。その時代ごとに大きな利益を得た企業もあり、同業でも経営に失敗して大きな損を出した企業もある。 

しかし黒字企業は減り続けている。赤字企業が80%に近づいている。好景気、不景気に関係なくそれが60年間続いているのだ。

 

人口はこの間、2倍になった訳ではないから、働く場所が16倍増えたことになる。この一点で見ると、企業規模が相対的に小さくなったといえる。小規模企業が増えたのだ。 

現在、法人数270万社のうち、中小零細企業が99%を占める。その企業の多くが赤字だと考えられる。

戦後67年経った。経済面では多くの赤字企業を産み出してきた。

 

何故、赤字なのだろうか。

構造的なものもあるだろう。規制もあるかも知れない。しかし経営は自己責任だ。自分の意志で起業する。起業に至る状況は違っても経営者になるという事は自分の決断だ。 

だとすれば経営の取り組み方に問題があるという事になる。